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あなたはT字路を右に曲った。

あなたの左側では、無人のメリーゴーランドが音楽を流しながら回っている。

「気味が悪いな・・・」

あなたは呟きながら歩いていた。
その時、あなたの名前を呼ぶ声が聞こえた。
振返ると、息を切らせながら坂本修一が走ってきた。
「坂本君・・・」
あなたが声をかけると、坂本はニッコリ笑って、
「急ぎましょう!」
元気な声で言った。
あなたも肯いた。
坂本が走る。
あなたも続いて走り始めた。
その時・・・。


「?!」



あなたの背筋に、何か冷たいものが走った。
振返ると、あなたは叫んだ。


「“鬼”だ!!」


ショートカットの“美女”が猛スピードで走ってくる。


「走れ!!」


あなたは叫んだ。
坂本が走る。
あなたも全速力で走る。

あなた達二人の前では、大きな観覧所がのんびりと回っている。






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