メールを見ていたあなたは、しばらく考え込んでしまった。


「売店・・・? これって、ここじゃないのか?」
あなたは周りの様子を窺っていた。 幸い、人の気配はない。
足音を殺しながら、売店の前に向かう。
そこには、金属製の箱のようなものが置かれていた。
箱の正面には、自動改札機で見かけるような、読み取り装置が付いている。
あなたは、右手に付けられたタイマーを読み取り装置にかざした。



『ピッ!』



電子音がすると同時に、スピーカーのマークが消えた。
ホッとして、大きなため息をするあなた。

「これで・・・ひと安心か・・・」

とにかく、ここにもいつ“鬼”が現れるかわからない。 移動をしよう。

あなたは再び歩き出した。

あなたの携帯電話から着信メロディーが流れてくる。
メールだ・・・。



通達

ゲームがスタート後30分が経過をしたため、これよりゲームの難易度を上げる。
これより10分おきに“鬼”を一人ずつ追加し、最終的には“鬼”を7人とする。





あなたはタイマーを見た。
残りは30分。

「やめてくれよ・・・」

4人でも大変なのに・・・大きくため息をつく。



その頃・・・。

公園の駐車場に黒塗りのワゴン車が滑り込んできた。
公園の入り口で止まると、ドアが開き、黒いスカートスーツの美女が車から降りてきた。
彼女は辺りを見回すと、公園の中であなたの姿を探し始めた。


あなたは公園の道を歩いている。

緑の芝生の広場にも、遊具を置いている広場にも、SLの展示施設にも“鬼”の姿は無い。

「なんだか気味が悪いな・・・」

呟くあなた。

“鬼”と出会うのを望んでいるわけではない。
しかし、長時間“鬼”を見かけないとなると、やはり気味が悪い。
いつ、どこから現れるのか・・・?

あなたは周りに注意を払いながら歩いていた。
その間にも、鬼の追加を知らせるメールが届く。
あなたの緊張感が高まってくる。

残り時間は5分・・・何とか逃げ切りたい。


歩き続けていたあなたの足が止まる・・・・道が二つに分かれている。T字路だ。
「曲がった先に“鬼”がいるなんて・・・いやだぞ(^^; 」




                         <左へ曲がろう>     <右へ行こう>


















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